タイプK

 経験則であるが、「①そもそも自分に課している目標がめちゃくちゃ低いくせに、②目標を達成することで勝手にすごい自信に溢れている人(以下、タイプKと呼ぶ。KはもちろんキチガイのK)」は周囲にとって非常に害悪な存在である場合が多い。①だけの場合、別に目標が低いのは個人の勝手だし、②だけの場合、自信に溢れているがゆえに態度が横柄だったりして面倒な場合もあるがそれに見合った高い成果を上げて世の中の何かに貢献しているのなら納得もできる。しかし①②の条件を同時に満たすタイプKは本当に百害あって一利無しなので職場でもプライベートでも極力関わらないようにしている。事例を逐一紹介していくのは避けるが、こういう人種が多くいる場所としてチェーンの飲食店の厨房が挙げられる。ここでのタイプKの多くはおそらく古株のパートやアルバイトで、「店のマニュアルやルールを熟知して決まった通りに効率よく動ける」というそれだけのことを自分の矜持にして悦に入っている。彼ら(彼女ら)を害悪たらしめる大きな特徴が「(客にも聞こえるくらいの声で)他の店員を叱責する」ことである。少し考えれば、目の前で誰かが怒られているのを見ながら食事をするなんて気分が悪いことくらい分かるはずなのだが、タイプKは店のルールを完璧にこなしているだけで自分が高みに登りつめた気分になれるので、「お客さんに気持ち良く食事してもらおう」とかそういう本質的だけど明文化されていないことはどうでもいい、というか考えにも及ばないのだろう。自信の大きさゆえに声も態度も大きいから本当にたちが悪く、男女問わず大抵ピザの生地みたいな顔をしている(今回、別にこれ以上深く書きたい内容があるわけでもなく、なぜ唐突にこんなことを記事にしたかというと、この二日間私は非常に体調が悪くてほとんど何もできず、「せめて今日の最後くらいは」という気持ちで近所のおいしいカレー屋さんへ晩飯を食べに行ったら、大学生っぽい男の店員<その店唯一のタイプK>が私の横のカウンター席で私のカレーより量も具材も遥かに豪華なまかないカレーを食べながら厨房の女の子たちに向かってシンクロ日本代表の監督みたいに指示を連発し始めてさすがに「去んでくれ」という気持ちが溢れたからです)。